I'll be with you.
第16章 折りたたみ傘
見飽きたアパートと、見ただけで萎える扉
それでも俺は毎日インターホンを押しては帰ってこない返事を待つ。
「……俺が悪かったよ」
だから、出てきてくれよ……
時の流れは早いもので、ずぶ濡れになった日から既に2週間が経っていた
あれから毎日のように亜美のアパートへ通っては家の前で門前払いをくらっている。
「……今日も大学行かない気かよ」
そして、今日もまたその繰り返し。
「……また来るよ」
いつものように、優が持たせてくれたご飯をドアに引っ掛けて今日も大学へ行く。
……もはや、日課になりつつある