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「……優の体調は？」


「やっと、熱下がったよ。

カナのとこに行くって最後まで言い張ってたけど、病み上がりだし寝かせてきたんだ」



カナが入院して３週間。


優は毎日、朝から晩までカナに付きっきりで看病してきた。


家と病院を何往復もしていた優は、俺から見ても本当にハードな毎日を送っていた。



そんな日々が続けば、当然優の体も限界で２日前から寝込んでしまった。



それでも、優は俺に行くと言って最後まで駄々をこねたんだ。


この街にいる、カナのたった一人の家族だからっていうのもあるんだろうけど、




一番の理由は……






「……亜美は？」




「まだ来てねーよ

夜に来るんじゃないかな」





見えない鎖に縛られたカナを救いたかったから。




俺と優だけは、





カナの本当の気持ちを知ってしまったから……