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I'll be with you.

第4章 一夜…




その言葉を聞いた周りの人達は一斉に私達の方を見た。



辺りがざわざわと騒然とし始めたことで、ずっと楽しそうに話をしていた3人はやっと自分達が置かれている状況を理解した。


「やべぇ……

みんなごめん」


「心ってこんな有名人だったんだな……」



心君は私の頭にタオルを被せると、そのまま私の肩を抱いてエレベーターがある場所に向かった。



3人はあまり前を見ないようにしながら歩いていくけど周りの人達はずっと私達の後をついてくる。




『あの……っ!

モデルのSHINですよね!?

私SHINのファンなんです!!』





心君は歩いていた足を止めた。




「優、ちょっとごめん」




心君は小声で私に言うとクルッと振り返って声をかけてくれた子に一歩近づいて、人差し指を口に添えた。




「静かに。

プライベートで来てるんだ。

ゆっくり過ごしたいから俺がここにいたことは秘密にしてほしいな」



心君は優しく微笑むとその人は頬を赤らめながら口を両手で覆って頷いた。



『ご、ごめんなさい……!

あのっ……握手してもらえませんか!?』



心君は嫌な顔一つせず手を差し出した。



「声かけてくれてありがとな。

ここに来てるってことは旅行だろ?

楽しんでな」



『ありがとうございますっ……!!』



その人は心君の一歩後ろにいた私を見て微笑むと心君の方を見た。



『SHINさんも、彼女さんといい旅を!』



心君は少年のように無邪気な笑顔で頷くと、私の手を引いてエレベーターに乗り込んだ。


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