夜が明けても傍にいて。
第27章 私の知らない過去
翌日…。
一睡もできないまま朝を迎えて
美穂に着替えを借りてそこから出勤した。
すると…
会社の前には慎也の車が止まっていた。
私に気が付くと車から降りてこちらへ向かって来る。
明らかに私と同じ寝不足な顔をして…。
「先、行ってるね?」
美穂は私を置いてビルの中へ入って行った。
慎也は私の前に立つと
「これ…。」
そう言って小さな紙袋を差し出した。
「莉菜の携帯と財布と、家の鍵が入ってる…。」
「...ありがと…。」
「莉菜…」
「今日は…帰るから…。」
私がそう言うと慎也は心なしかホッとしたように見えた。
「それじゃ、今日はなるべく早く帰るから…
家で待ってて?」
「うん…。」
慎也は私の返事を聞いてから車に乗り込んで本社へ向かって行った。
同棲を始めてから今までお弁当作らなかった日なんて無かったのに…ごめんね、慎也…。
そして---
その日のお昼のことだった…。
一睡もできないまま朝を迎えて
美穂に着替えを借りてそこから出勤した。
すると…
会社の前には慎也の車が止まっていた。
私に気が付くと車から降りてこちらへ向かって来る。
明らかに私と同じ寝不足な顔をして…。
「先、行ってるね?」
美穂は私を置いてビルの中へ入って行った。
慎也は私の前に立つと
「これ…。」
そう言って小さな紙袋を差し出した。
「莉菜の携帯と財布と、家の鍵が入ってる…。」
「...ありがと…。」
「莉菜…」
「今日は…帰るから…。」
私がそう言うと慎也は心なしかホッとしたように見えた。
「それじゃ、今日はなるべく早く帰るから…
家で待ってて?」
「うん…。」
慎也は私の返事を聞いてから車に乗り込んで本社へ向かって行った。
同棲を始めてから今までお弁当作らなかった日なんて無かったのに…ごめんね、慎也…。
そして---
その日のお昼のことだった…。