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夜が明けても傍にいて。

第28章 会えない日々

親父は他の女を選んで今はどこで何をしてるのかさっぱりわからない。


お袋も家を出て行ったきりあれからずっと会っていない。


俺は…そんな二人から生まれたんだ…。






弥生が親父の愛人だったって始めから知っていれば俺だって弥生と関係を持たなかったのに…。


俺と弥生がその事実を知った時には既に手遅れだった…。


弥生が好きだった訳じゃない。
年頃の俺は、その行為自体に興味があっただけだ。


その行為に溺れていた。


生活費や学費を援助してもらった分は社会人になって返したし、俺は自立して


恋もしたけど…


弥生はずっと親父のことを引き摺ったまま、寂しくなると酒を飲んで入退院を繰り返してる。




弥生には、新しい恋をしてほしい。
もっといい恋を…してほしい。



俺は弥生にすごく感謝してるし放ってはおけない。





だけどこれ以上…





莉菜が悲しむのは






耐えられない。

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