夜が明けても傍にいて。
第33章 番外編②
新人の俺が所属する部署にはかなり厳しい上司がいる。
その人の名前は北崎慎也。
男の俺から見てもいい男だけど仕事中はしょっちゅう眉間に皺を寄せて時には怒鳴り声がオフィスに響く。
仕事バリバリで尊敬はするけど慕えない。
だって…すっごく近寄りがたい。
でも、たまに笑った顔を見ると
こんな風に笑うんだ、と妙にホッとしたりする。
ある日のお昼のことだった。
俺は同期といつもの食堂に行くと北崎さんが背を向けて座っていた。
向かいには超美人な女性が座っている。
北崎さんは俺達に気付いていない。
俺達は店員にその真後ろのテーブルに案内された。
そこで俺達は…聞いてはいけない会話を耳にしてしまった。