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うちのむぅがドSなのか口が悪いのか微妙な件ww

第1章 叶兄弟とか面白くねぇし

─────…

「失礼しました…」

ピシャン…
職員室のドアを閉めながら、むぅは隣で小さく肩を窄める蘭を睨んだ。


「もう絶対お前なんかと一緒に登校しねぇから」

「ごめん、むぅ。でも今日はタイミングが悪かっただけだよ! 次は上手くやる」

グッと親指を立てて見せる蘭に、むぅはその端正な顔を苛立ちに歪める。


「次はねぇよ! 次からは泣きついたって置いてく」

「あっ、痛ぁ〜っ」

ビシッと蘭のオデコにむぅのデコピンが決まる。


「もう絶対お前なんかと一緒に登校しねぇから」

足早に立ち去るむぅを目で追う蘭。

(ちゃ〜んと加減してくれるんだよね)

痛くもないオデコを押さえる蘭の表情はどこか嬉しそうだ。



”次からは泣きついたって置いてく”

そう言っていても、蘭が泣き付けばむぅはいつだって助けてくれる。

そう思えば、蘭の口元は自然と緩んでいた。



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