地下病棟の秘密
第10章 ご主人様の夢
アリス「…」
祐樹「アリスちゃん…」
アリス「祐樹、やっと来た」
祐樹「明日には外科に移るんだから早く
寝ないと」
アリス「わかってる、だけど眠れないの
明後日の手術の事考えると…」
祐樹「不安?」
アリス「…うんっ」
平気そうにしていたが
アリスの表情は硬く体は震えていた
どんなに強がっていてもやはり不安だっ
たようだ
祐樹「眠れないなら少し話そうか」
アリス「何を話すの?」
祐樹「手術が成功して退院したらアリス
ちゃんは何したい?」
アリス「色々、外で思いっ切り走ったり
友達と学校帰りに寄り道したり」
祐樹「いいね」
アリス「あと恋人も作りたい」
祐樹「アリスちゃんかわいいからすぐに
出来るよ」
アリス「でも全部、手術が成功したらの
話しで失敗したらパーだよ」
祐樹「手術は成功するよ、絶対」
アリス「この世に絶対なんてない…そう
でしょう?」
祐樹「まあね…」
アリス「…」