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嘘でもいいから

第11章 想いの迷宮~想side~

……………………

あれほど楽しみにしていた
優花の誕生日だというのに…
俺は昨日からほぼ一睡もしてなかった。

遊園地のある駅へ向かう電車の中で
昨夜からもう何十回と確認した
LINEのページを開く。

昨日は、会社の女友達に
誕生日を祝ってもらうと言っていた。

だったら待ち合わせの時間を
やっぱり少し遅らせてやろうかと
優花に連絡をしてみると…

なかなか返事が来ない。
既読にすらならない。

初めは風呂に入ったりしながら
待っていた俺も、次第に心配で
堪らなくなっていた。

帰る時に何かあったのか…?
夜遊びか?もう大人なんだし…
でも…

眠れないまま朝になるのを待ち、
必死に冷静さを装いながら
俺はまたまた連絡をした。

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