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嘘でもいいから

第13章 結ばれるということ〜想side〜

小雨が降る中
俺たちは二人で一つの傘を差して
ホテルまで歩いた。

ホテルはせめてもと…
普通のシティホテルを探した。

優花とラブホテルに入るなんて
想像ができない…


「…優花ちゃん…やめるなら今だよ?」


俺は、すでに思ってもいないことを
口にする。


「想さん、連れて行ってください…」


優花…罰なら俺が受けるから。
だってお前は何も知らないんだ。
俺だけが悪いんだ…

俺は優花の手を強く握り歩き出した。
17年前に握った時は
あんなに小さかった手を…


そして俺たちは小さなセミダブルの
ベッドがある部屋へ辿り着いていた。

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