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嘘でもいいから

第14章 重大な間違い~想side~

優花…
あれから1年近くが
経ってしまったなんて
俺にもとても信じられないな。


こうして優花の言葉を読むと…
すぐそばに優花を感じ
優花のあの甘い香りさえ
感じられる気がする。


ぼんやりと便箋を見つめていると
テーブルの上に置いた封筒の中に
何かが入っているのが見えた。


日付指定のパスポートだ。


2枚の便箋には
迷った跡も乱れた部分も無く…

優花の性格からして
下書きをして何度も考え書き直した
挙句…やっと出したであろう手紙。

パスポートの予約までして…


俺だって
優花のことを考えない日は無かったよ。

一緒に行こう…あの迷宮へ。

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