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恋記

第5章 年上さん




「秘密な?」


宏樹は、サクのリードを
持ってない方の手で
うちの頭を撫でてくれた

泣いてたかもしれない

お姉ちゃんに負けたことが
悔しかった


「うちのことは?」


結果は分かってるのに
聞いてしまう


「好きだよ、大好きだ」


あの言葉は絶対一生忘れない


「お姉ちゃんとおんなじ?」

「違う意味だけどな」


じゃあ好きなんて言わないで


多分あの時泣いてたな

泣き虫だったから


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