星も、パンも
第2章 星は、食パンをかじる
――――――――――…
「お疲れ様でした〜!
OA予定●月●日なので是非、見てください――――!」
ADの大声で、収録は終わった…
控室の時計は……
深夜1時を過ぎていた…
「ミー君、お疲れ様。お腹空いてない?」
石丸は、プライベートだと…俺を“ミー君”と呼ぶ…
「…石丸…ヤ太郎に電話してた?」
石丸は、俺の私服をハンガーから取ると…俺に手渡した
「あ〜、ヤー君?電話したよ。ミー君のCD送ったから、聞いたかなぁ〜って思って!」
ふ〜ん……
そっか――――――――…
「……ヤー君…戻る気は…ないみたいだね」
「そっ……」
そして――――――…今更…
俺は…一般人にはなれない…
「…石丸――――――…」
「ん?」
「何でも…ねー」
「大丈夫だよ…ミー君は…」
頭を…
クシャクシャと…する石丸…
「触るな!」
俺は、
石丸の手を振り払う――…
「…今日……マンション…泊まって行かないか?」