星も、パンも
第12章 ナイトは、遇者を装う…
――…アイツの名前を…呼んであげたいんです―――…
松本剛の……その言葉が…
何故か…
チクリ…と…刺さった―――…
「…そう――――――…
ヒロには…関係ないんだな…」
松本剛は、頭をかきながら…あぁ…と答えた…
「…アイツも…石丸さんも―――…
ヒロに…気を使ってる?
何で―――…兄弟だろ?何か違うよな…」
松本剛は、心配そうに俺を見る…
多分…松本が心配しているのは――――…ヤー君だけだろう…
「私から質問していいですか?」
ん?と…聞く体制の松本…
「…で…彼とは、どの様な関係なんですか?」
「…解んね〜…でも、名前を呼びたい――――…ダメっすか?」
なんて…素直で――――…
…―――アホな男だ―――…
今の――――――…
ヤー君には必要な……
アホかも――――…
「…彼の名前はね――――…」
俺は―――…ミー君に縛られている…
ヤー君を…助けたかった…
余計なお世話だろうが―――…
彼を変えてしまったのは――…
俺だろうから―――――…