星も、パンも
第15章 パンは、星を救えるのか…
「ミー君!ミー君?大丈夫か?ミー君?ミー君!」
石丸さんの声が…強く大きくなる―――…
な…何があったんだ?ミー助…
俺は、ふらふらっと…近づこうとしたが…
石丸さんの…取り乱した感じに…
近づけない――――――…
「博也!しっかりしろ!
兄貴だろ―――――…!」
松本の声が…耳元で響き…俺は…ふらつく足を踏ん張る事が出来た!
「剛!スタッフ呼んで!
石丸さんは―――…ミー助を日陰に!水分は?
熱中症かもしれないから!横にして安静に」
俺は…松本や石丸さんに指示をだし…
転がったお茶を手にした!
まだ冷たい!
石丸さんは、日陰にミー助を連れていくと…
冬ものの衣装の上着を脱がせた――――――…
俺は…
ミー助がこんな状態なのに…
服を脱がせる石丸さんに…
嫉妬した――――――…
水を飲ませる…石丸さんの横で…
俺は…ミー助を見つめ続けた――――――…
ミー助は…俺を見ているのか…
石丸さんを見ているのか…
解らないくらい…視界がふわふわしていた――――…
「ミー君!大丈夫かい?」
石丸さんが―――――…必死に呼び掛けている…
が…
ミー助からは…「あ…ぁ…」としか…発せられなかった…