星も、パンも
第15章 パンは、星を救えるのか…
「…ちょっとね…軽いストレスだと思う―――――…」
何故か…
石丸さんは、俺から目をそらし呟いた…
「原因――…俺…ですか?」
俺は…石丸さんに詰め寄った…
「―――…解らないよ…
でも――――――…」
“でも”のセリフの後が予想できた…
「…ミー君、やっと…ヤー君の存在を脱ぎ捨てられそうだったんだよ――――…
ここまでやって来れたのは…ミー君の実力なのに――…
ヤー君を演じてここまで来たと…勘違いしてたんだ―――…
ミー君は…自分はヤー君が芸能会に戻ってくるまでの繋ぎだと…思う節があったから―――――――――…」
「…え―――――――…」
俺は…そんなの…望んでない…
「え?じゃぁ…白川は…博也を…演じてたのか?」
「ああ……ミー君の中でヤー君はヒーローだったから…
ヤー君のようになりたいって―――…よく言ってたよ…
でもね…この作品は…自分で演じきるって…頑張ってたのに――――――…」
俺は…
目の前が真っ暗になった――――――…
俺は…知らず知らずに…ミー助を傷つけ…壊していたのか…?
「…そんな……ミー助は…ミー助じゃないか…」
「…あの日、君がミー君の前から消えた時から…
ミー君はヤー君を求め続けてた―――――…
だから…帰ってきて欲しかった――――――…」