星も、パンも
第16章 ナイトは…誓う――…
「ミー君…入るよ…」
個室の病室は…快適な温度に調節され…
ベッドには…点滴を受けているミー君が横になっていた…
「顔色…良くなってきた…
安心した――――――…」
ゆっくり…俺を見つめるミー君の瞳が…
うるうると涙でにじむ…
「ミー君…泣かないで…」
ミー君は…黙って外の方を向く―――――――――…
「…ミー君…声――――…
まだ…出ない?
ごめんね―――――…
ミー君の側にいたのに…助けてあげられなくて…
ごめん――――…」
俺は…ミー君の手をそっと…握った――――――…
「…ミー君のためなら…私は…なんだってする―――…
ミー君のためなら…この身を悪魔にわたしてもいい…
ミー君の声がもどるなら…
ミー君のストレスが消えるなら…
私が消えてもかまわない…」
俺は…ミー君の手にすがるように――――…呟いた…