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愛され方の方程式

第2章  暑すぎた卯月

 俺が何も言わず立っていると、後ろからやけにイラッとする声が聞こえた

「あら~、新学期始まって早くも新たなるカップルの誕生ですか~w おめでたいですねー」

 振り向きざまの左エルボーを声の主に向けて放つ。
 
 残念。相手はヒョイっと躱し、そして、安定の満面の笑みを浮かべている。

「こ、こここ告白とか、そんなんじゃなないよ!海山君!」

「...よお、ストーカー」

「ちょちょーい!ストーカーじゃないってw」

 海山はへらへらとした顔で否定し、そして女子生徒の横に立った。

「ねえねえ、君さ。こいつと仲良くなりたいんだろ?」

 こいつとはなんだこいつとは。

「え、あ、うん。」

「じゃあさ、俺に協力しない?こいつをボッチ生活から解放してやろうぜw」

      !?

「な、何を言ってるんだ!?」

 やめてくれ!今の俺の平和で穏やかな生活を壊す気か!

「何って、お前をまともな高校生にしてやるって言ってんだよ。」

 やめろやめろやめろやめろやめてくれエエエエエエ!!!

「そ・れ・に。お前と接する時間が長ければ絶対お前の名前を覚えることができるだろう!」

 ...悔しかったんだろうなー、あの一言。

 俺は呆れ顔でいたが、女子生徒がいたことを思い出し、そしてまた言ってやった。

「...あー、君の好意は受け取ろう。けどな、俺は独りがいいんだ。それに君にはもっと素敵なお友達ができるよ。こいつみたいなやつも―」

「あなたがいいんです!」

 俺の言葉を遮るように女子生徒は大声で言った。

「私は、あなたと友達になりたいの!独りがいいだなんて言ってるけどそんなの絶対だめ!」

 さっきのおどおどとした印象とは完全に違う女子生徒を、俺は見た。 

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