テキストサイズ

君の隣の相棒さん、

第45章 スモーク充電方(伊)

それから安心した彼奴が俺に抱き着いて来て、久しぶりに温もりを感じていた。

煙草匂いを纏わせたままなところが、妙に俺を落ち着かせた。



「なんだなんだ?急に」


『充電。憲一さん不足』


「んだよ‥‥反則だろ?そういうの」



平たい椅子に二人して座れば腰に抱き着いていた彼奴を抱き上げて目線を合わせる。
首に絡んだ腕が温かくて心地いい。



「お前軽くなったのな?これもけ‥ソンのせいか?」


『‥多分。ストレス、です』


「そうか…それは聞き捨てならねえーな?」



そう言ったら顔を見合わせて笑い合い、どちらからとも言わずに口づけて抱き締め合う、
暫くしてリップ音と共に離れ、酷く互いに酔っていると不意に俺がいう。



「場所、変えるぞ」


『えっ、‥まさか職場で?』


「俺が家まで待てねえーよ」



狭い場所を探して彼奴ごと身体を入れるとまた唇を探る。

彼奴が特命に戻る頃にはもう、警部補の匂いが俺の煙草で塗り替えられているように‥‥










(スモーク充電方)
(充電完了100%。でも、まだ足りない)


END

ストーリーメニュー

TOPTOPへ