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手探りな絶望

第11章 千夏


それから
俺と千夏は
誰にも知られないように
手紙のやりとりを始めた


千夏の手紙は
控え目な性格が前面に出ていて
優しく、可愛らしく

白いブラに
やられたのか
俺は、あっとう間に
千夏のことを
好きになっていた


相変わらず
千夏は
いやがらせを受けていたが
頭のいいやつらが
いじめてるのか

誰かが見ている前で
千夏がいじめられることは
なかった


それに


千夏は
誰にいじめられているのか
俺にさえ
絶対に言わなかったんだ



何度聞いても
教えてもらえなくて

教えてくれないなら
手紙をやめると
言ったことがあったな・・



そしたら

手紙をやめるって

言われたっけ・・





でも千夏は

俺と
手紙のやりとりを
しているだけで

救われる



手紙を読むだけで

つらいこと
全部忘れられる



だから



平気




大丈夫






そんなことを

いつもいつも
言ってたんだ



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