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手探りな絶望

第15章 謝罪






「寺田・・・」







「・・でも・・

・・マジごめん」







それから

俺たちは

何も話をしなくなってしまった




俺は

車の中という
小さな空間の中で


10年前の出来事や

10年間の出来事


それから

10年間の
俺たちのことを

頭の中で
グルグルと
思い起こし続けていた



寺田は

ずっと
罪の意識をもったまま
この10年間を
過ごしてきたんだろう


俺が

千夏に対して
千夏の家族に対して
罪の意識を
感じてきたように・・。





寺田が

俺をずっと
気にかけてくれる理由を

はじめて
知った
瞬間だった。

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