手探りな絶望
第3章 接近
ストーカーだったのか…
俺は
瞬時に
色んなことに納得していた
ストーカーだから
家にも帰れず
友人のところにも
行けなかったのか…と。
「前に…付き合ってた人で
別れたんですけど
しつこくされて…」
佐々木さんは
完全にうつむき
言葉を
止めた
やめろ
やめろよ
泣くとか
そーゆーの
最高に苦手なんだ
「俺、なんも
聞いてねーよ?
佐々木さん
話すの辛いなら
なんも話す必要ないし
俺
あの日のこと
全部忘れても
かまわねーよ
な?
だからさ
思い出したくもねーこと
思い出さなくても
いいよ
俺が
コンビニとか
言っちまって
ごめんな?」