テキストサイズ

高校変革期

第1章 スマホの電池

「おい」

不意に声がした
男の声だ

振り返ってみると
下駄箱を背にして座り込んでいる
男子生徒がそこにいた
黒縁メガネの所謂『フツメン』

先生じゃなくてよかった

内履きの色を見る限り
私と同じ学年

話しかけるのも面倒くさいので
何も言わずに体の向きを男子生徒に向けて
スマホの画面をチェックした

電池の残量が
9%に減っている

ストーリーメニュー

TOPTOPへ