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叶わぬ恋でも君のために。

第9章 止められない想い

定時になって帰る仕度をしていると


「ねぇ、眞子ちゃん…。」


「ん?」



「今日…行くの?」



秀ちゃんが私の隣に来て、
そんなことを言い出した。


やっぱり私と拓実君の会話、丸聞こえだったんだ…。


「拓実と…二人で会うの?」


「…特に、予定がある訳じゃ無いし…行こうかな…。」



拓実君にはいつも元気づけてもらってるし…。




「予定があれば行かないの?」



言わんとしていることがわからないのですが…。




「眞子ちゃん…



今日は、僕とデートしよう♪」




!!!




「えぇっ??

で、で、でも…」




「前から僕とデートの約束してたって言いなよ。」



言いなよって…なんて強引な…。



それにサヤさんが…



「サヤさん、晩御飯の仕度…してるでしょう?」


「そんなのどうにでもなる。」



「…でも…。」



勘の鋭いサヤさんにまた何か言われたら…



「そんなに…拓実がいい?」


「…?」



「そんなに拓実とデートしたいの?」

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