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叶わぬ恋でも君のために。

第13章 叶わなかった恋。

「思ってないからっ!」


秀ちゃんの目が怖くてつい、力みすぎた。



「怪しいなぁ、眞子ちゃん。

動揺してる?」


「してないってば。」




君は…ずっと握ってくれていた私の左手を
自分の口元に持って行くと


まるで王子様のように
優しくキスを落とした。




そして---




「俺の姫…


これが…元王子との思い出の指輪?」




「…。」




智哉に外すのを止められてから
実は…ずっと嵌めたままだった…。



何度か外そうとしたけれど
その度に



“俺の気持ちが詰まってるから”



智哉の言葉を思い出してしまって
外せなかったんだ…。


今では指輪を嵌めていることも
忘れてしまうくらいなのに。



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