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叶わぬ恋でも君のために。

第13章 叶わなかった恋。

秀ちゃんのことを好きになってからは
時々右手で指輪を撫でる癖も無くなっていた。




智哉に指輪を嵌めてもらってから初めて…


指輪を外した。





悲しくなんかなかった。


私には秀ちゃんが居てくれるから。




だけど…


指についている跡が…胸を締め付けた。





そして---



今まで見ることの無かった指輪の内側が
見えてしまった。



指輪を持つ手が震えてる…。






そこに刻まれていたのは




私達の寄り添った顔写真と



“永遠に愛する”の文字。







その文字は…智哉の筆跡のまま彫られていた。

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