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叶わぬ恋でも君のために。

第21章 自分のために。

あれから一週間が過ぎたけど…
パッタリ秀ちゃんを見掛けなくなった。


半月経ってもそれは同じで、社内でもどうしたんだろう…って、いろんな噂が耳に届くようになった。





私の心は…落ち着いていた。


秀ちゃんと彩さんが二人で居る姿を見るよりずっと、仕事が捗っていた。




心のずーっと奥に…


君は居座ったまま…。




私の恋は…本当に終わったのかもしれない。



そう思っていた。






秀ちゃんの姿が見えなくなって一月が経ったある日。


私はいつものように出社して
エレベーターが降りて来るのを一人待っていると






「眞子ちゃん、久し振り。」




後ろから声を掛けられ
一瞬ドキッとして振り返ると…




そこには---









拓実君が立っていた。

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