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『命』について考える

第9章 転校生の女の子

「お母さんが、死んだの…」
泣きはらして真っ赤な目をしたまま、力なく呟いた彼女。

お母さんの病状が良くなくて、そのことを彼女が不安そうに話していたことはあったけれど、泣いてるところは初めて見た。不安がりながらも決して泣かなかったのは、我慢していたというよりは『泣く』ことが『母親は回復しない』と認めることになりそうで、怖くて泣けなかったんじゃないかと、思いました。

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