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『命』について考える

第21章 横井庄一氏に学ぶ

横井さんは2人の若い隊員と共に3人でジャングルに潜んでいました。
いつ敵に見つかり殺されるか分からないという恐怖に怯え、夜もゆっくり眠れない。そして、一番深刻なのが、飢え。
横井さん達は、木の実などを食べながら飢えをしのぎますが、毒を持ったソテツという実に苦しんだりもします。
美味しそうな甘い匂い、しかし、食べると激しい腹痛に襲われ吐いてしまう…それでも、他にめぼしい食糧は無い。
失敗をしながら研究を重ね、ついに食べる方法を発見します。
殻を剥いた状態で、4日間水にさらすと毒が抜けて食べられるようになる、と。
ソテツは食べられるようになりましたが、しかし…
「木の実ばかりじゃ力が出ん。肉が…食いたい」
若い隊員が呟きます。
横井さんの兵隊になる前の職業は洋服の仕立て屋で、横井さんは手先が器用でした。
竹で籠を編み、草むらに罠をしかけると、ネズミが捕まりました。
川にしかけると、エビや鰻が捕まりました。
木の実しか食べていなかった横井さん達にとって、それらはご馳走でした。

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