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ワタシの履歴

第16章 逆療法

お店は、公務員が働いている国家施設の近くにあったため、ほとんどのお客様が公務員だった。

定年間近な方から若い男の子まで、幅広い年齢層のお客様が来ていた。

私は、1ヶ月もすれば接客にも慣れ、恐怖心はほとんど無くなっていた。

逆療法は正解だったのだ。

私は結構人気者になり、お店のお客様全員が私のお客様、なんて日も増えた。

そんな日は、一人のお客様が私に抱きつくと、他のお客様が助けに割って入ってくれたりして、安心して仕事が出来た。


そうして、私はたくさんの人に守られて、すっかり、あの4月23日より前の自分に戻った。

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