秘密の恋。
第10章 別れ。
一方の木村。
友香から逃げるかのように事務所を出て、適当にホームセンターで時間を潰していたら、地元の営業所長から電話がかかってきた。
「木村さん、明日、そっちで何か工事予定入ってる?」
「明日はまだ…」
「急で悪いんだけど、明日、こっちに出れて来れないかな。そっちの所長には僕から話しておくから。実は、工事予定が重なってしまってね…。青木くん一人じゃ、無理そうなんだ」
「あぁ、大丈夫ですよ」
今までも一週間のうち、半分ずつ両方の営業所に出勤したことはあったが、さすがに間で1日は“移動日”を貰っていた。今回のように明日の工事にすぐ来てくれ、というのは普段の木村なら受けないが、今日の木村にとってはむしろ好都合だった。
友香から逃げるかのように事務所を出て、適当にホームセンターで時間を潰していたら、地元の営業所長から電話がかかってきた。
「木村さん、明日、そっちで何か工事予定入ってる?」
「明日はまだ…」
「急で悪いんだけど、明日、こっちに出れて来れないかな。そっちの所長には僕から話しておくから。実は、工事予定が重なってしまってね…。青木くん一人じゃ、無理そうなんだ」
「あぁ、大丈夫ですよ」
今までも一週間のうち、半分ずつ両方の営業所に出勤したことはあったが、さすがに間で1日は“移動日”を貰っていた。今回のように明日の工事にすぐ来てくれ、というのは普段の木村なら受けないが、今日の木村にとってはむしろ好都合だった。