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秘密の恋。

第12章 寺嶋友香

翌日のお昼過ぎ、友香が一人事務所で仕事をしていると、突然ドアのほうで物音がした。
(…何っ?誰っ??)
驚いて顔をあげると、そこにはよく知っている顔があった。
「…木村さん…」
「おはようございます」
「…。木村さん、もうお昼ですよ(笑)」
「ですね。おはようじゃないですね(笑)」
「木村さん、私ね…こないだ彼氏いるって話、したじゃないですかぁ」
「あぁ、はい」
「あのあとね、別れちゃいました」
「どうして?」
「…もう随分前からホントは駄目だったんです。でも…別れるタイミング逃しちゃって、それでずるずる付き合ってただけで」
「寺嶋さんは、それでいいんですか?」
「いいんです。それに、私から彼を振ったんです」

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