無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

社内ミーティングが始まる。

常務のあいさつの後は自己紹介。

大きな会社だから、部署が違えば知らない人は多い。

その後、各部署からの細かな説明があった。

私たちは事業企画部なので、全体の取りまとめと大きな交渉の窓口になる。

ミーティングは昼前に終了した。

お昼時なので、ほぼ全員が社食へ移動した。



「佐々木さん。」

声をかけられて振り向いた。

「設計部の石田です。」

さわやかイケメンの石田さんだ。イケメンで独身の彼は社内では有名で女子社員の間でよく話題にのぼる。

石田さんは私の横に並び、さわやかな笑顔を振りまく。


―― これは勘違いしそうな笑顔だ。

「先日はアドバイスありがとう。
　すごく助かったよ」

「アドバイスというほどではありません」

わたしも微笑みながら言葉を返す。