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顧みすれば

第12章 砂漠の檻

「さっきロイドに呼ばれてね。

 今日君と話をして心が決まったと言われた

 君を妃に迎えたいそうだ。
 あとは君の気持ち次第だとね。

 実は3年掛かりで君を探していたから
 ロイドの方が 先 らしい。

 あいつ前回の来日の時俺には一言も言わなかった。

 まあ、俺と同じだろうな。
 女の好みが似てるんだ」


私はゆっくり常務に近づいた


「勝手に決めないでください。


 それに今の私は誰も愛することができない

 その相手がたとえロイド王子でも

 常務 でも。


 私の傷はとても深くて暗い



 どうかこれ以上私に関わらないで下さい」



私は一礼して


スイートルームをあとにした。

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