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顧みすれば

第22章 夢

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私は夢を見ていた。

確か中学二年の夏。


私は学校から帰ってちょうど着替えをしているところだった。


直哉さんがフラフラと私の部屋に入ってきた。


ビックリした私は小さく叫び声をあげた。

直哉さんは私の方を見たけれどその目は虚ろで私を見ているようで見ていなかった。

そして突然直哉さんが私に襲いかかってきた。


恐ろしい目をして、獣のように向かってきた。


怖くなって叫んだ。


そしたら頬を打たれて


無理矢理ベッドへ押し倒された。


何が起こっているのかわからなくて


夢中で暴れたけれど


暴れれば暴れるほど殴られて


怖くて 恐くて。


泣きながらやめてって叫んでも


口を押さえられて助けを呼ぶことさえ


出来なくなって


悲しくて 哀しくて


ずっと泣いていた。


服を引きちぎられ


手脚を押さえつけられ


私の体を貪る直哉さんに鳥肌がたった。


私の足を広げて何かを押し込んだ。


この世のものとは思えない


激痛に全身で叫び声をあげた。


直哉さんは驚いて私を一瞬見下ろしたけど

やめてはくれなかった。


私はそのまま気を失った。


あの時の直哉さんは
人ではなかった。

優しかった直哉さんはどこにもいなかった



あまりの怖さにそれから何も感じなくなってしまった。


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