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顧みすれば

第24章 新たな道

散々殴りあった私たちは


どちらともなく床にへたりこみ


大の字に寝転んだ。



「なあ、


 彼女は俺達のこと許してくれるかな?」


私は真っ白な天井に向かって呟いた。



「無理だろう。許されざることをしたんだ

 許してもらおうなんて思ってもいないよ


 でも、いや だから


 俺はこれからもずっと


 紗英を愛し続けるよ」



直哉は微笑みながら言った。



「彼女が君のことを愛さなくても?


 他の男を愛したとしても?」


直哉は少し唇をかんだ


「そうだな...


 そうだとしても



 俺は紗英以外は愛せない。



 俺はずっと



 紗英しか愛してこなかったから」



私は直哉を見た。



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