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顧みすれば

第24章 新たな道

「紗英は生きてきてくれた。


 兄と慕った俺にあんな酷いことをされて


 絶望の淵をさ迷いながらも


 生きてきてくれた



 これ以上の喜びはないよ



 だから俺は紗英を守っていく


 
 そして心の底から愛していることを


 伝え続けるよ 



 ずっと この先の生涯をかけて」



「直哉...」



「ロイド、悪いが君には譲れない」



直哉が立ち上がった。


私の手を取り私の体を起こす


「直哉 わかった


 といってやりたいところだが


 私も初めて自分から求めたひとだ


 おめおめとは引き下がらないぞ」

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