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顧みすれば

第24章 新たな道

「紗英ちゃん、 


 直哉を許してほしいなんて言わない


 ただ 知っておいてほしかっただけだ



 ごめんな。


 余計 苦しませるだけかも知れん」



「おじさま


 私、ずっと夢を見ていました。


 小さかった頃の夢。


 私はいつも山下の皆さんに大切にされていた

 父を早くに亡くし

 忙しい母とは滅多に会えない

 そんな私たち姉妹にとって

 山下の皆様は本当の家族のように

 温かかった。


 私は幸せでした。


 おじさまありがとう。

 心から感謝しています」

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