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顧みすれば

第31章 旅立ち

「おじさま ごきげんよう」

私も微笑み2、3歩前へ歩みでた。


「おじさま 

 しばらく日本を離れることにしました」


おじさまは私の話を手で遮り


「まあ、座って。

 コーヒーでもどうかな?」


とインターフォンでコーヒーを頼んでくれた


ソファーに腰掛け

運ばれてきたコーヒーを一口飲む。

ほろ苦い香りが口一杯に広がる。


「それで、しばくとはどれくらい?」


「まだ決めてないの。

 卯月も百合があとを継いでくれるので

 ゆっくり考えようと思ってます」


おじさまはコーヒーに手を伸ばした。


「そうか。百合ちゃんがね。」

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