覗いちゃダメっ
第14章 天国から地獄へ
功一「お母さん、今日は帰ってるみたい
だな」
花「…うんっ」
功一「花、大丈夫?」
花「大丈夫だよ、大丈夫…」
功一「…」
玄関の前で立ち尽くし
なかなか中に入ろうとしない花
学校を無断欠席、無断外泊は母の耳にも
入ってるはず
いくら娘に無関心な母でも
きっと怒られる
心配かけたから
違う
自分の手を煩わしたから…
花「…」
功一「俺、一緒に謝るよ」
花「いいよ…話しが通じる相手じゃない
から…」
功一「頼りにならない?」
花「頼りになるよ、頼りになる恋人」
功一「仮じゃなくて?」
花「うんっ」
功一「ありがとう」
花「…」
返事を保留していたが
功一とは恋人(仮)ではなく
正式な恋人同士になる事を決めた花
別れを惜しむように抱き合い
幸せを感じていた
その瞬間…
母「花、あなた…何してたの!?」
花「!!」
功一「あ、あの」
母「とにかく中に入りなさい」
花「…」