覗いちゃダメっ
第15章 彼女の為に出来る事
女子①「野崎さんの事聞いた?」
女子②「聞いた聞いた」
紗耶香「…」
あれから一週間以上が経過していたが
学校では相変わらず花の話題で
持ち切りだった
紗耶香「はぁっ…帰ろう…」
花とは未だ連絡は取れていない
花の携帯は今
自分の手元にあり
何度も家を訪ねてはみたが留守ばかり
完全にお手上げ状態
だったが…
紗耶香「…」
女子①「ねぇ見てあの人」
女子②「かっこいい、誰かと待ち合わせ
かな?」
女子①「彼女羨ましい~」
紗耶香「…」
校門の前で女子達が騒いでいた
どうやらイケメンの男性がいるようだが
今はそれどころじゃないし
特に気にする事なく
男性の横を通り過ぎようとした紗耶香
だけど…
紗耶香「!!」
すれ違いざま
男性に腕を掴まれた紗耶香
突然の事に驚きながらも怯む事なく
相手を睨みつけると
そこには…
拓海「…」
紗耶香「あっ、あなた」
拓海「よかった、覚えててくれて」
紗耶香「…」
そこには以前に何度か会った事のあった
功一の友人でバンド仲間の
拓海が立っていた