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覗いちゃダメっ

第16章 急接近



紗耶香「別に送らなくていいのに」

拓海「俺があのまま部屋にいるわけには
いかないだろう?功一も一人になりたい
だろうし」

紗耶香「…そうだね」

拓海「…」


言われてみれば確かにそうだ

平気そうにしていたが
功一だって自分と同じように悲しいし
寂しいはず


拓海「だからさ」

紗耶香「?」

拓海「しばらく彼女の話題はNGで」

紗耶香「う、うんっ…」

拓海「…」

紗耶香「…」


話しながらさりげなく
紗耶香を車道側から歩道側へと移動させ
た拓海
何気ない仕草だったが
拓海の優しさを感じた紗耶香だった


紗耶香「…」

拓海「…あのさ」

紗耶香「何」

拓海「俺、紗耶香の友達の為に一生懸命
頑張ったじゃん」

紗耶香「そうだね、その事は本当に感謝
して」

拓海「覚えてる?紗耶香があの時、俺に
言った事」

紗耶香「えっ、と…」

拓海「自分に出来る事なら何でもするっ
て」

紗耶香「あ、あぁ…うんっ」


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