覗いちゃダメっ
第16章 急接近
紗耶香「…」
拓海「来てくれたんだね」
紗耶香「花のお供でね…別に自分の意思
で見に来たわけじゃないから…」
拓海「それでも嬉しいよ」
紗耶香「…」
嬉しそうに
笑顔を見せてくれた拓海
さっきと同じ笑顔だけど紗耶香にはわか
った
笑顔は笑顔でも
さっきのは営業スマイル
だけど今のは…
紗耶香「…」
拓海「顔赤いけど大丈夫?」
紗耶香「ち、近い!!」
拓海「何が?」
紗耶香「何が…って…だから…」
拓海「?」
紗耶香の反応を楽しみながら
顔を近づける拓海
だけど…
拓海「…」
紗耶香「…っ」
唇が触れ合うまで数センチ
だけど拓海はそれ以上近づく事はなく
見つめたまた…
拓海「この前はごめん…」
紗耶香「別に…気にしてないし…」
拓海「でも初めてだったでしょう?キス
したの」
紗耶香「!!」
拓海「やっぱりね」
紗耶香「な、違うってば!!」
必死に否定する紗耶香
だけど紗耶香より
年齢も恋愛経験も豊富な拓海には
それが嘘だとすぐにわかっていたようで
…
拓海「嘘が下手だな」
紗耶香「うっ」