君の笑顔をーー
第13章 知らない。
蓮先輩は自分の腕を見つめている。
『……泉ちゃん..これって。』
「……………………はぃ。」
『マジ⁉︎ これが返事って…ことかな?』
「…はい。わ..私、こういうの初めてで
一生懸命、言葉を考えていたんですけど…
緊張しすぎて……
考えてきた言葉が飛んじゃいましたッ‼︎」
『あぁーーーーーーーっ‼︎ ははっ。
謝られたから、振られたんだぁ。って思ったよ!
参ったな…
本当、やってくれるね?笑
言葉で言われるよりも
この返事が1番嬉しいわぁ。』
蓮先輩はそう言って、私がハチマキを巻いた腕を上げて笑ってくれた。