お前は俺のxxx
第103章 迷子。
ゲーセンを出ると、外は少し茜色に色づいていた。
『なんか食うか。』
「まこっさんのお好み..」
『ダメ。まこっさんには、
今日のお前を見せたくねぇ。』
「えー?何で?食べたかったのに..」
『他の店の食えばいいじゃねぇか。』
颯太は頑なに拒否して、まこっさんのお店とは反対方向へと歩いていく。
ブー。っと頬っぺたを膨らませる私を見て、ククっと笑う颯太。
『そんな顔してっと
可愛い顔が台無しだぞ。』
「もう‼︎」
私が軽く颯太の胸板をポカポカと叩いていると、後ろからドンっと人がぶつかってきて、よろけた私を颯太が抱きとめる。
『結愛大丈夫か?
ッ危ねぇな..気をつけろ!..よ..?』
私が後ろを振り返ると、私の膝下には小さな男の子がトンっと尻もちをついている。
「わぁ⁉︎ボク大丈夫⁉︎」
私は男の子の目線に合わせるように屈むと、男の子の手を引いて立ち上がらせた。
可愛い瞳には薄っすらと涙を浮かべている。
男の子を連れて、人の流れから避けるように屋台の間の空いた場所に移動すると、男の子に声をかけた。