テキストサイズ

お前は俺のxxx

第104章 何してんの…?



まこっさんからもらったお好み焼きを食べ終わった頃には、そろそろ花火の上がる時間になっていた。



『もう少しで花火上がんな。』



「うん♪楽しみ♪」



『飯食ったら喉乾いたな。
途中で飲み物買ってくれば良かった。』



「もうちょっと時間あるでしょ?
私、そこで買ってくるよ!」



私が立ち上がろうとすると、
颯太は私を止めて立ち上がる。




『俺が行ってくっからお前はここで待ってろ。すぐ戻る。』



空と携帯の時計を交互に見つめながら、颯太の帰りを待っていた。


颯太が飲み物を買いに行ってから10分を過ぎていた。

すぐそこだと思うのだけど、なかなか戻って来ない。

もうすぐ花火が上がってしまう。


電話をかけようとしても、これだけの人混みで圏外になってしまっている。


「どうしよ…。颯太。遅いな…。」


不安に思いながら、携帯を握りしめていると



《ドンッ》



大きな音を立てて花火が打ち上げられ、空には大輪の花が咲き周りから歓声が上がる。



私は1人、空を見上げながら颯太の帰りを待っていた。



色鮮やかな花火が、夜空を明るく照らしているけど、私の心は颯太が隣にいない不安から、空を見上げる余裕も無くなっていた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ