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叔父さんと僕

第4章 叔父さんと僕とひとりぼっち

僕が叔父さんと暮らすようになって一週間。
驚くほどに困ったことなどはなく、怖いほど普通の生活を過ごしていた。

お母さんとも、買ってもらったばかりのスマートフォンでかなりの頻度で連絡を取っている。
でもやっぱり慣れるまで難しい。おぼつく指先で一字一字必死に打つ。
でも、遠くでもお母さんと連絡が取れるのは嬉しいことだ。
今お母さんは出張先で大変忙しいという。
『忙しいのにゴメンね。』と送ると、『いいのよ〜(*^^*)むしろ雪ちゃんとお話できなきゃお母さん寂しいわT^T」と顔文字や絵文字をたくさん載せて返信が来た。相変わらずのハイテンションについて行くのがやっとだ。

また、昭彦さんも忙しいらしい。ここ3日間ぐらい僕が寝てから帰って来て、僕が起きる頃にはもう出勤している。

仕方のないことだが、やっぱり一人は寂しい。

今は夕方の6字半前。僕は昭彦さんにメッセージを送る。
『昭彦さん今日も遅いの?』やっぱり仕事中はやめといた方がよかったかな?と少し戸惑ったが、20分ぐらい経ったら返信がきた。
『今日は8時ぐらいに帰る。』とそっけないが、ひとりぼっちの僕にはじゅうぶんの温もりだった。

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