病み✕つき
第5章 関係
こんな風に一緒に帰るの、いつぶりだろ
そんなに経ってないはずなのになんだかすごく久し振りな気がしてしまう
夕日に照らされた江藤の横顔を横目に、内心想像以上に嬉しく思っている自分がいる
俺、いつの間にこんなに江藤のこと…
「…俺のこと嫌いになった?」
なぜだか切なくなって、わざと力なく笑ってみた。
「ぇっ…
そんなことない…全然嫌いになってない…!」
相変わらず泣きそうな表情で必死に否定する江藤。
意外な反応になんだか拍子抜けしてしまう。
「…じゃあなんで避けんの?」
「それは…」
「俺がなんか気に触ることしたなら言って。謝りたいから」
「…」
「…教えてくれないの?」
立ち止まって江藤の顔を覗き込むと、江藤は目を逸らして俯いた。