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孟は、七菜奈乃の本名は知らない。

メイドさんがアントレを持ってきてテーブルに置く。
孟が大好きな、和牛ステーキ、和風ソースで頂く。
アントレを食べ終わると赤ワインを飲む。
少しあとで、奥様も食べ終わり、皿にフォークとナイフを置き、赤ワインを口にする。


「それで、子供の名前は、決めてあるらしいの！」


「そうですか、で？」


「名前は、『かい』と言ってたわ、もう男の子だと思っているみたいね、可笑しいでしょう、孟くん、」(笑)


それを聞いて、孟は笑えない！
やっと、奈乃さんのことだと気付く。


「漢字で、うみと書いて、『海・かい』なんだって、変わったるでしょう、孟くん、」


「はい、変わってますね、」(汗)


メイドさんがデザートとコーヒーを持ってくる。


「娘が子供を産むのは、いいんだけど、父親無しでは、可哀想だと思わない？」


孟は、コーヒーを溢しそうになる。
「はい、奥様、」(汗)



☆☆