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曖昧☆Bboys

第10章 崩れたルージュ

「待って、ルージュ!私のルージュ付いちゃってる」


霧人は手の甲で自分の口元を拭った。


キスで移った歪んだ赤色が手の甲にハッキリ移ると、ふっと小さく笑った。


「ピザにも付くかな?」


「ふふふ...」


霧人は入り口に向かいピザを受け取りに行った。


ふと天井に移った自分の顔を見ると霧人よりも赤のルージュが崩れ歪み人を食った口みたいだった。


その顔が滑稽でおかしくて一人笑っていた。


胸底でちょっと切ない痛みも感じながら・・・











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